【5ステップ解説】不妊カウンセラーで開業するためのロードマップ(②資格を知る編)

フリーランス記録

不妊カウンセラーのasamiです🐰
私は不妊を経験したことをきかっけに、12年半の公務員生活にピリオドを打ちカウンセラーへ転身しました!

またまた質問です!
不妊分野のカウンセラー資格にそれぞれ特徴があるの知っていますか?

え?不妊カウンセラー以外にも資格があるの?

ちがいってあるの?

私は不妊カウンセラー(NPO法人日本不妊カウンセリング学会)不妊ピア・カウンセラー(NPO法人Fine)の資格を持っていますが、名前は似ているけど特徴は全然ちがいます!自分が持っている資格の特徴と同じ分野の資格の特徴を知らないことには、これからどう活動していけばいいのかもわからないですよね…

そこでカウンセラーで開業したいけど迷子になっている人のために、カウンセラーで開業するためのロードマップ5ステップでまとめました。

今回は2ステップ「資格を知る」についてです☝

ステップ2 資格の特徴を知る

不妊分野のカウンセラー資格一覧

資格名特徴認定団体人数
1生殖心理カウンセラー不妊・生殖にかかわる心理的困難を抱える方への支援を担う心理職者(臨床心理士・公認心理師)のための資格。一般社団法人日本生殖心理学会102人
(2024.9)
2不妊カウンセラー不妊で悩んでいる人々に対して、妊娠・出産や不妊に関する適切な情報提供活動を行い、カップルが最適の不妊治療を選択することができるよう不妊カウンセリング・ケアの実践や研究活動を行う。NPO法人日本不妊カウンセリング学会1233人
(2024.9)
3不妊ピア・カウンセラー不妊当事者が心理的知識と技術を学んで心理サポートを行う。NPO法人Fine173人
(2024.9)
4体外受精コーディネーター特に体外受精や顕微授精などの高度生殖医療(ART)を受けられる人々に対して、ARTに関する適切な情報提供活動を行い、カップルが最適の不妊治療を選択することができるよう不妊カウンセリング・ケアの実践や研究活動を行う。NPO法人日本不妊カウンセリング学会489人
(2024.9)
5がん・生殖医療専門心理士がん告知という大きなストレスと妊孕性の消失という二重の危機を抱えた若年がん患者の心理的アセスメントを行い、必要なサポートおよび正しい医療情報の提供や理解を助け、家族間調整などを行いながら、妊孕性温存の自己決定を支援する。一般社団法人日本生殖心理学会82人
(2024.9)
6生殖医療相談士看護職など心理職以外の者が、自身の専門性を生かしながら不妊患者心理の特性やカウンセリングのスキルを学ぶことで、専門職としての能力の向上に寄与する。一般社団法人日本生殖心理学会369人
(2024.9)
7遺伝カウンセラーからだや遺伝に関する医学的なことだけでなく、それにまつわる心理的なこと、社会的なことについてもサポートする。 日本遺伝カウンセリング学会
日本人類遺伝学会
388人
(2024.3)
8グリーフアドバイザー日本人の死別悲嘆の反応と悲しみを癒すアプローチ法について学び・身につけることを重点的に学習する。一般社団法人 日本グリーフケア協会199人
(2022.7)
9生殖看護認定看護師
(旧不妊症看護認定看護師)
性と生殖の機能、その障害とリスク因子に関する知識及び妊孕性の評価技術、妊孕性温存及び受胎調節指 導に関する知識・技術を学び一般市民に対する啓発教育から予防、高度生殖医療技術まであらゆる医療ニーズ に対してチーム医療の中で活躍し貢献できる人公益社団法人日本看護協会170人
(2023.12不妊症)
2人
(2023.12生殖)
各認定団体HPより抜粋

不妊分野のカウンセラーも私が調べただけでこんなにあります😳受験条件や受講料もそれぞれちがうので、気になる資格がある場合は念入りに下調べしてくださいね。

また、2021年度からこども家庭庁(以前は厚生労働省)で実施している「不妊症・不育症ピアサポーター等の養成研修」を受講するとピアサポーターの修了証がもらえます。
この研修は毎年開催されておりどなたでも無料で受講できます。医療従事者用のメニューもあるので、クリニックで不妊患者と接する機会のある方は受講することをおすすめします。カウンセラーではありませんが「不妊に悩んでいる人の力になりたい!」と思っている人は、ぜひ受講してみてください。

次は名前は似ているけど特徴が全然ちがう「不妊カウンセラー」と「不妊ピア・カウンセラー」のちがいを詳しくご紹介します!

不妊カウンセラーの特徴

不妊カウンセラーNPO法人日本不妊カウンセリング学会(以下、学会と表記)が認定している資格です。

資格取得までの期間

不妊カウンセラーになるためには受験するまでに最低2年、合格から半年後にやっと不妊カウンセラーとして活動が始められます。

「受験するまでに最低2年」というのは学会が開講する養成講座を3回受講すると受験資格が得られる仕組みで、養成講座が半年に1回(春、秋)開催されているからです。養成講座を一度受講すると5年以内に認定試験を受けなければならないという条件もあります。

認定試験は年に1回(11-12月頃)なので、受験スケジュールから逆算して養成講座を受け始めるのがおすすめです。

資格取得までの勉強内容

コロナ渦以降はオンラインでも養成講座を受講できるようになったので地方組の人にはうれしいですね。不妊カウンセラー養成講座の内容は医療従事者向けなので、一般人の私にはかなり厳しい内容です😂

最新の治療法、最新データ、漢方、メンタルヘルス etc. 心理だけでなく不妊分野の幅広い知識を習得できるのはかなりうれしい!でも、英語や専門用語を調べるだけで精一杯…

講座参加者の内訳は、看護職(看護師、助産師、保健師)60%、エンブリオロジスト、臨床検査技師20%、医師5%、心理士、不妊当事者、主婦その他15%です(NPO法人日本不妊カウンセリング学会ホームページより)。

認定試験の内容

認定試験は年に1回(11-12月頃)行われます。認定試験は筆記試験面接試験があるのでそれぞれの試験対策を忘れずに!残念ながら不合格の場合に再チャレンジできるのは1年後なので1回で合格できるように対策しましょう!

資格取得に必要な知識は学会が提示している到達目標をご参照ください。到達目標を見ただけでは何を勉強したらいいの?と必ずなります。

簡単に言うと、

  • 妊娠のメカニズム
  • PCOSや子宮内膜症など不妊症に関連する病気
  • 不妊の原因
  • 不妊治療の方法

などを数字や専門用語をバンバン交えた試験問題がでます!面接試験も上記の内容を口頭で答えるイメージです。

さらに知りたいという方は私が「不妊カウンセラーに合格するための記事」を書いていますのでそちらも参考にしてください😊

受講料・受験料

  • 養成講座:33,000円/回×3回
  • 受験料:15,000円
  • 年会費:6,000円/年

受験するまでだいたい13万円かかります。資格取得後も養成講座やイベント参加をしないと更新できないので維持するためにも費用はかかります。

こんな人におすすめ

不妊カウンセラーは心理よりも生殖医学の知識が身につくカリキュラムです。養成講座の中でカウンセリングの実践はなく、カウンセリング技法や心理の知識は各自で身につける必要があります。

不妊カウンセラーの資格取得とは別でカウンセラーの資格・スキルを身につけると安心です。

また、講座内容もハードなので「本気で不妊カウンセラーになるぞ!」という意気込みがない人は途中で脱落してしまうかも…

不妊カウンセラーの資格取得後も養成講座を受講したり学術集会に参加したり、研鑽を積む必要があるので一緒に励ましあえる仲間を見つけることをおすすめします!

不妊カウンセラーになったけどカウンセリング未経験で不安…

モチベーション保てるか不安…

ロープレをしたり相談したりできる仲間がほしい人は妊+(nintasu)

不妊ピア・カウンセラーの特徴

不妊ピア・カウンセラーはNPO法人Fine(以下、Fineと表記)が認定している資格です。ピアには「仲間・同じ立場」という意味があり、不妊を経験した当事者が心理と生殖医学の基礎を学んで不妊ピア・カウンセラーとなります。

資格取得までの期間

不妊ピア・カウンセラーになるためにはeラーニングで養成講座を受講します。eラーニングは1回分から受講でき、1年短期集中コースは年1回募集があり、お得にすべての講座を受講できます。認定試験合格後は個人活動を始められます。

Fineで不妊ピア・カウンセラーとして活動するには、資格取得後に必要な研修を受講して不妊ピア・カウンセラーとしてデビューします。

不妊ピア・カウンセラーの資格取得を目指すなら1年短期集中コースの募集時期に申し込むことをおすすめします。私みたいに気持ちが冷める前にすぐ勉強したい人は、募集時期を待たず2年コース(1年コースより3万円高いが2年間講座を見放題)に申し込み、一足早く勉強をスタートさせることもできます。

認定試験は年に1回(2023年までは夏、2024年は春)で、東京で3回のスクーリングをした後に認定試験となります。

資格取得までの勉強内容

Fineの講座はeラーニングなので自宅ですきな時に勉強できます。カリキュラムは全55科目!これはかなりボリュームがありますが、先生(生殖心理カウンセラー)のロープレを見られたり、かなり実践に役立つ内容です(2024年にリニューアルされています)。

生殖医学と心理学の基礎はもちろん、カウンセリング技法や状況に応じたカウンセリング方法(流産・死産、不育症、オンライン、男性、カップル、グループetc.)も学べるので多様化する悩み相談にも対応できます。

3回のスクーリングではロープレや実際にクライエントを探して模擬カウンセリングを行うなど、カウンセラーとして活動するために必要な内容が盛りだくさん!模擬カウンセリングでの内容を文字に起こし、先生から指導をしてもらえることが一番の魅力です!

カウンセリングをする部屋を用意するときに注意するポイントも学べるので、個人活動を見据えている人にはうれしいですね。

認定試験の内容

認定試験は年に1回(私の代は8月)行われます。認定試験は筆記試験と面接試験があるのでそれぞれの試験対策を忘れずに!不妊カウンセラー同様、不合格の場合に再チャレンジできるのは1年後なので1回で合格できるように対策しましょう!

資格取得に必要な知識はeラーニングで学んだこと全般です。動画と資料があるので何度も復習すれば大丈夫!

私は3回のスクーリングで仲良くなった同期たちと手分けして、試験問題を作りあって対策をしました。スプレッドシートを共有してみんなで乗りこえた日々がなつかしい…✨

受講料・受験料

  • ライセンス取得1年短期集中コース:195,000円
  • ライセンス取得2年コース:225,000円
  • チョイス受講:3,000~5,000円

受験するまでだいたい20万円かかります。Fineで活動するためには資格取得後も研修(有料あり)へ参加してポイント取得が必要です。個人で活動する場合は資格更新のための費用はかかりません。

こんな人におすすめ

不妊ピア・カウンセラーは心理と生殖医学の基礎知識が身につくカリキュラムです。講座の中でカウンセリングのロープレや模擬カウンセリングを行うので、カウンセラー活動のイメージをしやすいです。

スクーリングでカウンセラー仲間ができるのも大きなポイント!資格を取得した後も情報交換や悩み相談ができるのは本当にありがたいです。

また、Fineで活動するかどうかを自由に選べるので、ひとりで活動するのが不安な人はFineの力を借りながら活動を始められることも大きな魅力です。

資格取得後のサポート体制を求めるならFineで活動を始めてみることをおすすめします。

まとめ:資格の特徴を知って自分の強みを伸ばそう!

不妊カウンセラーと不妊ピア・カウンセラーの特徴まとめ

不妊カウンセラー不妊ピア・カウンセラー
資格取得までの期間2年1年
講座内容主に生殖医学の専門知識生殖医学と心理学の基礎知識
カウンセリング技法
受講料・受験料約13万円約20万円
こんな人におすすめ医療従事者
医学の専門知識を身につけたい人
不妊経験者
カウンセリングの実践をしたい人

今回は、不妊専門カウンセラーで開業するための【2ステップ】を紹介しました。

資格を取ったけど私のポジションはどこ…?
そんな方はまず自分が保有する資格の特徴を知って、自分の強みを伸ばせる環境を整えましょう😊

どこでどんな活動をするかであなたのカウンセラー人生は大きく変わります!🔥

妊+(nintasu)ではさまざまな強みをもった不妊専門カウンセラーさんが活動しているので、妊+に登録して刺激をもらうのもアリ!

カウンセラーを志した時の闘志が途絶えないよう、自分の環境を整えてくださいね🥰

妊+キックオフ会での集合写真

次回は3ステップ「必要なものを準備する」です。

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